タカダワタル的

お茶の水を歩いていると山下スキルさんから電話があり吉祥寺へ移動。レイトショーで映画『タカダワタル的』を観る。(今となっては)晩年の高田渡のライヴと日常を追ったドキュメント。映画を観る前に寄った「いせや」で酒を飲み語りかける渡さんの姿もしっかり映っている。だが、主役はやはり「ミュージシャン高田渡」。松田幸一中川イサト佐久間順平ら昔の仲間に加え、松永孝義リクオ、実子高田蓮らの新世代、さらには坂田明に至るまで、屈強な演奏家たちとともに歌い奏でられる音楽は、味とか人徳に帰せられない現役感のある、リアルタイムの「フォーク」そのものだった。記録されなくとも常に「現場」で生み出される「現在の音楽」があるということを、この映画は後悔とともに思い出させる。高田渡の次のライヴはもうないのだ。
東京での上映は13日で終了するが、DVDがリリースされるという。前言を翻すようだが、この「記録」が残されて本当に良かった。おかげでいつでも高田渡に会えるのだから。