中島らも死去 

中島らもは確実に「本人のキャラクターよりも作品のほうが面白い」才能のある小説家だったのに。戯作者として物語を生み出せない時に、自身の人間性そのものを商品として供するサービス精神と、手っ取り早く原稿を求めるメディアの安易さが、不幸に繋がってもいたのだろう。修羅を越えて老境にまで至った時、名人の語りを聞かせることも可能なはずだった。慎んで哀悼の意を表す。