フレグランス・ド・下流

地獄のジェンガはまだまだ続く。Previous Systemsと現状のシステムの構成ファイルを見比べて、必要なファイルはライブラリに加え、不要なものは捨て、不安なものは保留。そんな素人にはお勧めできない禁断の積み木遊びを経て、かなりのところまで回復したのだが、未だ戻らないものもある。とにかく日本語入力がことえりしか使えないのが不如意極まりなく。EGBRIDGEをなんとか復活したい。
てなわけで参考書を求めて吉祥寺の古本屋を回るも収穫なく。運動不足解消にと自転車を置いて歩き回ったのだが、体力が落ちたのか少しふらつく。仲俣暁生さんの日記で知った新しい本屋「百年」に寄り、細野晴臣アンビエント・ドライヴァー』(マーブルブックス)購入。冬野さほ『うそつきサマー』に4000円超の値札が付いている。こういうの黒歴史にしないでいさぎよく復刻すればいいのに。山田朝子とかさ。ルーエをちょっと覗いてから漫画喫茶へ。『コーラス』で勝田文の読み切り「林檎の木の下で」(後編)を読む。太平洋戦争前夜の軽井沢を舞台にした華族のお嬢様の恋物語。作者は『Daddy Long Legs』(→私の感想)で見つけたロマンの鉱脈を掘り下げようとしているようだ。この号では谷川史子も良かった。
読むものがなくなってネットに目を移すと、朝日新聞の記事「http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200611020029.html」が。ネットカフェが若者弱者にとってドヤになっているという話。もうこの恐怖はリアルに理解できる。今のアパートを追い出されたら再び契約できる信用が自分にはないだろう。そんな記事を何も漫画喫茶の個室で読まなくてもいいだろうに。寒々しい気分を引き摺りつつ西友の明かりに吸い寄せられ、無印と寝具売り場で炬燵布団を見る。高くなるほどシンプルに、安くなるほどデコラティヴになるのはなぜだろう。ああゴージャス下流。フレグランス・ド・フラワー。*1

*1:http://www.kajisoku.com/archives/eid420.html 812「フラワー」より