『QuickJapan』Vol.62

なんとQJ山下達郎特集が。達郎の音楽には好きなものもあるし、ほとんど堪え難いものもあるが(それは年を追うごとに増えていくが)、論客としての彼の言葉にはいつも共感させられる。まだ一通り目を通しただけだが、かつての『宝島』の高橋健太郎や『VANDA』の佐野邦彦によるインタビューに匹敵する内容の濃さではないだろうか。「インタビューイとしての山下達郎」ファンには必読だ(なんてニッチなファン!)。
サンボマスターとの対談、横山剣ゲーリー芦屋・片寄明人らが語る達郎観など読みどころも多く、とりわけ横山剣自らの執筆による達郎論は、達郎がプロデュースした元クールス関係者の手記としても貴重。特集中扉のサンボ山口と達郎の2ショットはある意味でロックのサブカルチャー性を体現するもので、この特集の編集意図がよく窺える*1荻窪ロフトでの達郎の追っかけだったという松田美由紀の証言も興味深い。
新作『SONORITE』は未聴だが、録音環境の更新により薄い楽器編成と抑え気味のヴォーカルを余儀なくされたというサウンドは、『SPACY』『GO AHEAD!』『MOONGLOW』あたりが好きな自分の趣味とも久しぶりに重なるのではないかと期待。

*1:ところで例のメガネ男子本には山口は登場していたっけ?