『交響詩篇エウレカセブン』第3話「モーション・ブルー」

3話まで観てリアルロボットものの肝「人型兵器である理由」さらに車両型に変型しなければいけない理由が、画面からまったく伝わって来ない。「トラパー」が「ミノフスキー粒子」のごとく遠隔攻撃を不能にするというわけでもないようだし、実際いまのところ戦闘機と同様の運用しかされていないし。河森正治宮武一貴の「スタジオぬえ」ラインのデザインも21世紀にこれかという感じ(芸風の確かさではあるが)。相変わらず質の高い作画にもかかわらず、ロボットアニメとしては地味な印象を受けてしまう。
と思うのは期待値の高さゆえで、物語は普通に面白い。レントンの動機をひっぱるエウレカのキャラクターは充分魅力的だし、ふたりの噛み合わないやりとりも可笑しい。レントンとじっちゃんとの別れと旅立ち、新しい仲間との出会いという定番の展開をきっちり描きつつも、定番を微妙にスカシてみせる語りぶりがスタッフの意図として明確に察せられる(比べるのも何だが「マイメロディ」だと意図なのか天然なのか俄に判別できない)。群像劇の面白さはゲッコーステイトのメンバーのキャラ立ち次第で。とりあえず有能かつ性格悪そうなパイロットの半裸のお姉さんは○。