『おねがいマイメロディ』第4話「おうちがキレイになったらイイナ!」

父親の言い付けで、休日だというのに部屋の掃除に勤しむ夢野3姉妹。父親が家を空けがちの「紀行ライター」というのは、少女ものの世界観から父性を薄めるのに都合が良い設定なのね。マイメロちゃんと関わったばかりに純粋な心を傷つけられ、やさぐれ街道まっしぐらのクロミちゃん。ある意味ゴスであり、ぬいぐるみライクな獏と語らい、ヴィジュアル系なヴァイオリン男に惚れて黒い夢を集めるクロミちゃんって……いや何でもないです。そのクロミちゃんが放った新たな刺客は、夢野家の隣人のゴミ屋敷引きこもり男。ワイドショーネタかよ! 次のターゲットは奈良の布団叩きおばさんかよ! 終いにゃDDT散布されてるし、いいのかこの番組。
ところで事件が収束した後で新製品の「マイメロちゃんのおうち」が届くのは、奇妙な味とかいう次元ではなく単に奇妙。「亡き母と暮らした夢野邸を守る」というテーマと「マイメロちゃんがお母さんにもらったおうち」がまったくリンクしないというのは構成上ありえないだろう。「お母さんはお星様になったの」という歌ちゃんの言葉を文字通り「すごーい!」と受け取るようなマイメロちゃんが、お母さんからもらったおうちをゴミ塗れにされて(表情を変えずに)マジ切れ(クロミちゃんガクブル)、母と娘の愛を再確認——くらいが普通の話では。どうも脚本が販促効果も含めて女児もののセオリーで作られてない感じはする。突っ込みどころ満載で面白いのは確かなんだけど。