ドトールの隅で

ずぶ濡れの太股を乾かしつつトレヴェニアン『夢果つる街』(角川文庫)読む。カナダはモントリオールの吹きだまりで起きる殺人事件。いつ破裂するか判らない動脈瘤を抱える叩き上げでやもめの中年刑事と、大学出で四角四面な新人刑事のコンビが、歩き回り口論し底辺に生きる人々と触れ合いながら真相に迫っていく。半分を過ぎた辺りで主人公たちの行く末が気になり、つい最後のページをめくってしまった。あやまれ!ミステリファンにあやまれ! そういえばうちの父も、ハッピーエンドかどうか先に読んだ母に聞いてから本を読む人なんだよな。血は争えず。