しんばんぐみー(なげやり

ロミオ×ジュリエットカレイドスターの流れを受け継ぐ「良いGONZO」アニメ。以前に佐藤順一がインタビューで「アニメに対する批評で『どうしてあのキャラクター同士が恋に落ちるのか判らない』などと言われるが、好きになるのに理由は必要ないだろう」といった趣旨のことを言ってた覚えがあるが*1、ロミジュリはそういう「佐藤順一イズム」が古典を下敷きにしてぬけぬけと展開されてるような気が(監督じゃないけど)。まあ前もってロミオが(素性を知らずに)男装のジュリエットを助けるという形で下地は作ってあるけど、せいぜいそこ止まり。ロミオとジュリエットの出会いにはまさに「理屈のない好いた惚れた」のパワーが具現化されていて、それだけでちょっと泣きそうになりました(笑)好きなのよこういうの。手塚アニメでは『リボンの騎士』が一番好きな私としては当然必見。ロミジュリ×レイディオも楽しみに聴きます。
で、だいたい新番組は出揃ったところで。一番面白かったのが『瀬戸の花嫁』で、2話の出来が大変に良かった。『ながされて藍蘭島』も、あって無きがごときストーリーをダシにして堀江由衣千葉紗子の2トップと作画のパワーが全開。「深夜アニメにおけるストーリーとは」みたいな話がどっかでされてたが、あえてハナシとかテーマに振らないアニメの面白さを『藍蘭島』は示してるような気がする。押井守イノセンス』が、圧倒的な映像と思い切り頭の悪い刑事もののシナリオの組み合わせで出来てるのと同じ意味合いだ(ギャラリーの順路としてのストーリー)。これに『おお振り』『らき☆すた』を合わせて、今期は原作付きアニメが面白い(ロミジュリも原作もの、と言っていいのか。あ、鬼太郎もあった)。一方で応援したいオリジナルSFアニメは低調だ。ありもしないテーマとか大きな世界観(物語)とかを偽装しなければ企画が通らないしんどさが画面から透けて見えるようで、正直見続けるのが辛いのよ。その点『グレンラガン』は今石洋之監督(ドリル担当)と中島かずき脚本(説教担当)の役割分担が上手くいってると思った。
てなわけで絞り込むと『瀬戸』『ロミジュリ』『らき☆すた』『鬼太郎』『藍蘭島』『おお振り』『グレンラガン』は視聴継続。他は安心して観たり観なかったり。あとは『電脳コイル』を待つばかり。

*1:その流れで「ロボットに乗る理由」が殊更に問題にされる理由が判らない、という発言もあったようななかったような。