本日の買い物

おがきちかLandreaallランドリオール)』9巻、『エビアンワンダーREACT』2巻(一迅社
ランドリ新刊でちょっとぐっと来たのが、政界の実力者オズモおじさんが平民出身のフィルに向けて言う「国が何でできてると思っとるのかね」「王が何でできてると思っとるのかね」という台詞。似たような言葉は『十二国記』か『銀英伝』でも出てきたような気もするが、こういう権力なり政治なりへの理想や良識が何ら偽悪的なポーズを交えずに提示されるというのは、フィクションの(少なくとも私が好きな種類の)魅力の大きな部分を占めているように思う。いい歳して青少年向けの物語を好む所以の一部もそこにあるだろう。ゼロサム最新号でのアンちゃんの態度とかね。おがきちかの作品では主人公の倫理的資質が絶えず問われ続けるところがあって(もちろんそれは美点)、エビアンはそれがいささかキツくてランドリほど楽しめてなかったんだけど、このラストはいいな。最初から構想があったのか、後で読み返してみよう。単行本にして4冊分というボリュームも大変収まりがいい。
ルーディ・ラッカー『ラッカー奇想博覧会』(ハヤカワ文庫)
光瀬龍『オーロラの消えぬ間に』(ハヤカワ文庫JA
それぞれブックオフにて105円。ラッカーはともかく光瀬龍はこの値段じゃ出ないだろ普通。ブックオフの楽しみはこういうところ。狙って見つかるものではないけれど(せどりでもなければ)。