『出ましたっ!パワパフガールズZ』第1話

日本アニメの影響下に生まれた『PPG』を、魔法少女アニメの源流である東映アニメーションがリメイク。オリジナルに思い入れがないせいか、日本流にアレンジされたキャラクターデザインも悪くないと思った。ただし彼我のアニメ観の違いというか、荒唐無稽上等なオリジナル版のスピード感と、生活感を描かずにはいられない日本演出の実直さ(野暮ったさ)の間の違和感はいかんともしがたい。製作側には「日本アニメ/カートゥーン」の世界観の落差を「日常/非日常」という変身魔法少女ものの枠組みに置き換える目論見があったのかもしれないが、だとしてもその切り替えはうまくいっていない。しかし監督石黒育とは、またえらいベテランを持ってきたなあ。正直もっと若くて感覚の新しい演出家のほうがいいと思うのだが、異様な原画の人数の多さといい、現場の事情はかなり苦しいのだろうか。関Pの捲土重来に期待したいのだが、それにつけてもこの企画。