『ハチミツとクローバー』chapter.7

後々作品のシンボルイメージとなる観覧車が登場。循環し続ける人間関係の象徴のようだが、掲載誌の休刊という事態を前にしてか「終わり」を暗示させる要素がこのあたりでは色濃い。この後物語が延々と語り続けられようとは作者も思っていなかったのだろう(「終わり」への予感が『ハチミツとクローバー』を優れた作品にしているのだと今でも思っているが)。
閑散とした冬の動物園。花本が語る原田と理花との日々。その帰らない時間が、真山や山田の「卒業」=「終わり」と重ねられる。そして、終わらない片想いの連鎖を終わらせるための真山の言葉と山田の「好き」。この展開は息を詰めて観てしまった。終わらないんだけどね。むしろここからが辛い恋路の始まりだったりするんだけどね。山田不憫だよ山田。
ドラマ部分に比べてギャグ演出は相変わらずキツイか。もう少し間を詰められないかとか思う。