『ハチミツとクローバー』chapter.3

原作との比較のために久しぶりに単行本1巻を読み返したら、その絵の豪快なラフさ加減にちょっと驚いた。岡崎京子の引力圏というか、『CUTiEcomic』という当初の連載誌の性格もあるのだろう。演出のセンスは今回も良いけれど、ギャグ演出の無理に弾けてる感はちょっと辛いかも。飛び道具としての森田さんの存在はこういうときに便利だなあ。うえだゆうじマサルさんの演技にも救われている。山田(美脚!美脚!)役の高橋美佳子のまだこなれていない演技に森田が絡むことで、痛さを上手く緩和しているところとか。理花役の大原さやかはなかなか。真山が山田を突き放す場面で、理花からの着信音「ムーン・リバー」が流れる残酷さは、実際に音として流れると効果倍増。というのは原作を読み込んだ人の感想か。キャラ表じゃなく原作漫画を作画の参考にしてるげなのはどうかと思った。絵柄の揺れ具合をコントロールする総作監の仕事が必要なのではないか。髪を後ろにまとめた山田の横顔は、アニメ塗りだと時に『マリみて築山三奈子さまに見える。