『おねがいマイメロディ』第50話「センパイを救えたらイイナ!」

ドラマの盛り上がりはコンプレックスとか心の空虚とかに駆動されやすいので、どうしても思い入れが悪役であるクロミ・柊・バクの側に移ってしまう。その意味で主人公の歌がクロミに対して「あんたさえ来なければ柊先輩は……!」と珍しくストレートに憎しみをぶつける場面はインパクトあったなあ。柊をそれぞれに救おうとするクロミと歌。柊の干からびた夢の荒野であふれ出す歌への想い。そこに自分の姿がないことにクロミが傷ついた次の瞬間、あのクルミ・ヌイが現れる。ええもう泣きましたよ御多分に漏れず。裸バイオリンやら赤フンやら寿司ミサイルやらが乱舞する番組なのに! 感動のドラマの一方でマイメロや王様のボンクラ描写を忘れない、変わらぬバランス感覚が素敵。あとは美紀とピアノちゃんの毒ポエムにメロディが乗るのが楽しみです。