ヱビスで銀座で昭和な夜

カフェ係長★Widescreen
2005年10月27日 恵比寿喫茶銀座
DJ:水野直希(The Teeth)、瀧坂亮(omo*8)、稲葉将樹(178)
かつて下北沢で行われていたイベントWidescreenが、一夜限りの復活ということで出かける。渋谷で井の頭線を降り、明治通りをぶらぶら歩いて恵比須到着。ガーデンプレイスを後目に「恵比寿銀座」なるやさぐれた通りに入ると、会場の「喫茶銀座」が見えてくる。これが実にナイスな物件で、ドアを潜るとショウケースにロウ製の料理見本が並び、古びた合皮張りのソファには継ぎが当てられ、天井のミラーボールが薄暗い店内に光を投げる。まるで日活か東映セントラルかATG映画に出てきそうな昭和の佇まい。恵比須なのに銀座。平成なのに昭和。喫茶なのにミラーボール、そしてDJ。そんな時空の裂け目で奏でられるDJ陣の選曲も、モンドあり昭和歌謡ありニューウェーヴありの幅広さながら、踊るためではなく会話スペースのためのBGMといった趣で、Widescreenから続くホスピタリティが生きた心和むものだ。そこに集う人々の気が置けない話ぶりも楽しく、初対面の人と『宇宙戦争』の凄さやらイタリアのAORやらメタルやらプログレやらビーストウォーズやらを肴に語り合ったのだった。私は終電前に帰ったが、会計時に客一人ずつの注文を完璧に記録していた店の人の有能さにも驚かされた。いい店なのでまたイベントがあったらイイナ! でも塩焼そばはもう少し塩を入れたほうがイイナ!