石神井公園散歩

朝5時半頃に家を出て石神井公園へ。すっかり夜は明けているが、梅雨空から注ぐ光は弱い。カキツバタや菖蒲は盛りを過ぎてしおれ、代ってアジサイガクアジサイが満開を迎えつつある。ドクダミが地面の至る所に白い花を鏤め、水辺の草むらではヘビイチゴが赤い実を実らせる。ホタルブクロの釣り鐘状の白い花が重そうに首を垂れている。白や薄紅の睡蓮の間を縫って、二匹の鯉が激しい水音を立ててもつれ合う。あちらこちらでウシガエルの声が聞こえるが、姿を見ることができない。蝟集する鯉の群れを横目に亀がのんびりと泳ぐ。そうした諸々をクリームパンを齧りながら漫然と眺める。帰り際に睡蓮の池に目をやると、水面に突き出た倒木の枝にとまったゴイサギが視野に入る。ちっとも動かないのを見つめていると、徐に首を回した奴と目が会った。しばらく睨み合うも向こうが根負けしたか、不器用に羽を広げて隣の枝へと飛び移っていった。