『プラネテス』『ギャラクシーエンジェル』『鉄人28号』

水曜深夜はアニメ天国か地獄。今日は3本とも面白かったので天国か(笑)。
プラネテス』:入社3年目にして同期の出世と遠すぎる夢に凹むハチが、新入社員タナベの姿にかつての自分を重ね、タナベの失敗をフォローして、自分の未熟で失敗した因縁のミッションを、3年前とは比べものにならないほど成長したスキルで成功させる。遠ざかりつつあった夢がまたハチの視界に戻ってくる。
サラリーマンもののお手本のような脚本を完璧な作画と演出で映像化している。ドラマの質としては『ER』級ではないかしら。これがアベレージだとすれば凄いが、まだまだ先は長い。
ギャラクシーエンジェル』:前半。危篤状態のウォルコット中佐を救うべく体内での治療を試みるエンジェル隊であったが、ミントさんが暴走してえらいことに。ミクロの問題外科か。人と人でないものの命を弄ぶ悪いアニメだ。深夜帯に移動して良かった。
後半:よりによってフォルテさんのお見合い→みなしごハッチ風クモの一家の幸福を踏みにじるフォルテさん→復讐劇開始→なぜかクモとフォルテさんフュージョンやさぐれるフォルテさんに手を差し伸べる見合い相手の御曹子→心通ったのも束の間、異常執事に連れ去られる御曹子→フォルテさん変態、スパイダーウーマン化→御曹子奪還→投げっぱなしエンド。こうやって整理すると意外に脈絡があるな(ねぇよ)。この無茶な流れをテンポ良くグルーヴさせる荒木哲郎コンテと演出のセンスが最高。無駄に濃い作画も大変にナイス。クモの巣バリアで心を閉ざすフォルテさんに糸電話で心を伝える御曹子の描写が素晴らしい。
鉄人28号』:戦争体験に由来する戦中派の情念は、戦後世代には共有不可能なものだろう。それを形だけなぞろうとすれば、出来が良ければその分だけ「戦後史のパロディ」じみた可笑しさが強調されてしまう。そういう部分も含めて今回は面白かったんですけどね。ただごとではないスタッフの気合いの入れようには率直に感心(特に美術)。えっ、なかむらたかしコンテ!?
サムライチャンプルー』はこれ書きながら流し見なんでよく判らん。アンチなのか私は(笑)。