BOBBI HUMPHREY/BLACKS AND BLUES('73)

先日の吉祥寺レコードフェアにて購入。女性ジャズフルート奏者&歌手の、ブルーノートからリリースされたリーダー作。リーダー作といっても、むしろプロデューサーのラリー・ミゼル色のほうが濃いのかもしれない。チャック・レイニーbとハーヴィー・メイスンdsの繰り出すタイトなグルーヴの上で、スぺイシーなアープ・シンセサイザーやクラヴィネットがうねる。そのクールな質感は、後にジャズファンク/アシッドジャズと呼ばれるような音のまさに雛形のよう。主役のボビー・ハンフリーのフルートは歪みなく滑らかで、しかもヴォーカルがとてもコケティッシュでキュート。とはいえ気になるのはやはりサウンドプロダクションで、ミゼル製作のドナルド・バードのアルバムも聴きたくなった。