JOE HENDERSON/MULTIPLE('73)

古書店にて600円。いわゆる電化マイルス以降のジャズロックあるいはジャズファンクの典型的サウンド。そのマイルスバンドのリズム体である、デイヴ・ホランドの強力なベースリフとジャック・ディジョネットの細分化されたせわしないドラミングが作るグルーヴの上を、ラリー・ウィリスのくぐもった音色のエレピが舞い踊るだけで、充分にファンキーかつクールな音楽が完成している。ヘンダーソンのサックスの善し悪しは良く判らないが(笑)優れた音楽の組織者だったことは疑いない。ていうか管楽器の評価の仕方が判らないのでジャズファンになれないのだな。