『仮面ライダー響鬼』第二十六之巻「刻まれる日々」

童子の腕を長い舌で舐め上げる姫の表情、魔化魍の餌となる犠牲の娘たちの横たわる身体を舐める視線、自分に気のある若い男(イブキ)を弄ぶ香須実の小悪魔ぶりと、演出がやたらとエロいんですけど_ト ̄|○
ヒビキさんが明日夢にドラムを教える(?)場面でのミュージカルとか、謎の男たちの白黒ショー(違う)とか、監督陣で最もはっちゃけた演出を見せるのが大ベテランの石田監督であるのが微笑ましい。ヒビキさんと明日夢の関係が進行する中で「たちばな」に現れた努くんは、やっぱりヒビキさんの元弟子なんだろうか。あきらたん(かわええー)も快く思っていない様子。みどりさんによる設定の説明あり、トドロキの活躍によるヒーロー分の補給あり(トドロキの連呼によるザンキさん分も)、情報量の多さに短く感じる30分。蔵王ザンキさんの生身アクションが披露される次回が待ち遠しいですよ。


ところで、響鬼感想系で最も更新を楽しみにしていた某サイトが閉鎖してしまった。腐女子の妄想力で響鬼世界をねじ曲げていく文章芸は突出しており、毎回爆笑しつつ読んでいたのでとても残念だ。
外から叩かれたのではなく(コミュニティ内部での)自主的な判断によるらしいのだが、特撮を二次創作、あるいはそれに準ずる行為の対象にする場合、「虚構でありながらナマモノ」という微妙さが問題になるのだろう。同人活動が長い人の場合は、こうした問題への覚悟も対処もある程度はできている。トップページからメインコンテンツに辿り着くまでがやたらに長いのも、「このサイトには同人的要素が含まれています」の注意書きも(何だ同人的要素って)、「想定外の読者」に対するケアといえるだろう。一方、ブログツールに出会ってはじめて対象への愛情表現に目覚めたような書き手は、自分の文章の影響力に対し極度にナイーヴになってしまう。
個人的には「想像だけなら逮捕されない」と思うし、性的視線を受け止めることも役者の仕事の一部だとさえ思う。むしろ自分の不健全さを自覚し、世間との距離を測りつつ、適度に不健全さと戯れる手段を探すほうが健全だ。閉鎖した某サイトの人には、SNSでいいから楽しい感想を書き続けていてほしい。ザンキさん登場の次回こそ腕の振るいどころだったのになあ。
それにしても自らの正しさ、良識性を他者に向けて証明したいというのは危険な欲望だが、その誘惑に容易く負ける人がネットには多いな。